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「子供の脳は、短い時間に集中して働く」
飛行機が離陸するときは、上空を飛ぶときの20倍のガソリンを使うといいます。グーと1万メートル上空に上がってしまえば、あとは高度を保つのに一定のガソリンですみます。勉強でも似たようなことが言えます。基礎的な知識を詰め込む時期にはかなりのエネルギーを必要とします。この時期の努力を惜しむと、基礎力が身に付かず、いつまでも余計のエネルギーを浪費することになりかねません。最初をおろそかにするから、そのあとの努力も大変になるのです。

たとえば塾の宿題をその日のうちにやる生徒は20%だと塾のアンケートにでています。塾で分かったつもりになっても、「1日経てば覚えたことの7割以上を忘れてしまう」ことを意識しないので、復習は後回しになります。テストで点数が悪くても、その時に完璧に見直しをしないので、間違えた知識がそのまま蓄積されます。こうした一つ一つが積み重なって、いざというときにミスを連発させることになります。
「百ます計算」で有名な陰山メソッドの中に「漢字前倒し学習法」というのがあります。1年かけて習う学年配当漢字を、新学期の最初の数週間で全部詰め込んでしまうというやり方です。最初に集中して覚えてしまうので、あとの10〜11ヶ月は反復学習で、最後には配当漢字の全てを書けるようになります。もう一つ「15分×3セット学習法」というのがあり、これはたとえば、漢字・計算・英単語・一問一答というようなメニューを連続して訓練するものです。いわばスポーツで言うところの筋力トレーニングに当たり、子供の脳は、短い時間に集中的に働き、反応が早くなり、さらに思考力もつくという結果が報道されています。

人間は残念ながら楽をしたがる動物です。すぐに困ったりしなければ、課題は後回しになります。そこをがまんして、ちょっと頑張ってみる。だれでも「人より秀でたい。自分の能力をもっと伸ばしたい」という欲求はあるはずです。どんな機会でもいい、チャンスはいくらでもあります。進学・進級時は言うに及ばず、夏・冬・春の講習時期も覚え直しの好機です。中学3年生にとっては部活が終わってからの切り替え時期が大きなチャンスになるでしょう。自分がこうしたいと思ったときが離陸の時です。ちょっと気合いを入れて、努力して一つの課題をクリアしたときの状況をイメージしてみましょう。上空のなめらかな滑空状態に入れば、あとは身につけた良い習慣があなたの学習計画を後押ししてくれるはずです。

それでは、みなさん、よい飛行を! GOOD LOOK!
*「1日経てば覚えたことの7割以上を忘れてしまう」
エビングハウスという人が記憶(人はどれだけ覚えていられるか)の実験をしています。
覚えてから20分後42%を忘れる
1時間後56%を忘れる
1日後 74%を忘れる
1週間後77%を忘れる
1ヶ月後79%を忘れる
ただし、実験では記号のランダムな配列を使っているので、忘却率が顕著にでています。
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