高校入試情報(長野県)

長野県高校入試平均点推移

平均点推移グラフ(5科目総合平均点)

平均点推移(点数表))

2021年長野県高校入試、いずみ塾が導き出す答え!

国語

出題形式と配点
大問 出題内容 漢字/語句【配点】 文法【配点】 読解【配点】 記述【配点】 合計【配点】
論説文 1問 【6点】 1問 【2点】 3問 【14点】 2問 【12点】 7問 【34点】
表現 0問 【0点】 1問 【3点】 3問 【7点】 1問 【6点】 5問 【16点】
漢字 1問 【6点】 0問 【0点】 0問 【0点】 0問 【0点】 1問 【6点】
古典 1問 【3点】 2問 【5点】 4問 【8点】 0問 【0点】 7問 【16点】
小説文 1問 【4点】 0問 【0点】 4問 【18点】 1問 【6点】 6問 【28点】
合計   4問 【19点】 4問 【10点】 14問 【47点】 4問 【24点】 26問 【100点】
問題の傾向と内容

大問数は例年通りの5問となっています。大問4では昨年に引き続き、配点が更に少なくなり、その分が大問1と大問2と大問5で増える形となりました。また、40字以上の記述問題が2問増加し、配点も10点増え、例年とは大幅に傾向が変化しています。しかし、記述問題が増えたものの、国語全体の問題数は昨年と同様で変わっていません。そのため、すばやく本文と問題を理解し答えていく力が必要です。また、文字数の多い記述問題に日ごろから積極的に取り組み、力を付けておくことも大切です。

【大問1】 論説文

内容は、文章を書くということについてでした。本文中で別の文章を引用し、共通の話題を取り上げる異なる2つの文章を読ませるようになっています。例年通り、空欄補充の抜き出しが多く、さらに今年は引用の文章から本文の空欄に当てはまる言葉を探す問題も出題されました。引用文と本文の共通点を注意深く読んでいく必要があります。さらに、今年も論じ方の工夫を考える問題が出題されました。こちらの問題は、本文の論の展開を意識し読み解くことができれば、問題なく正答を導くことができます。一番大きく変化したのが、2つの70字以上の記述問題です。1つめの記述問題は指示語の内容をまとめる問題でした。本文の内容を要点をおさえてまとめる力が試されています。そして、2つめは対比を用いて自分の意見を述べる問題でした。こちらは対比する内容が具体的に示されていたため、例年より簡単になりました。書く際の条件さえ読み落とさなければ、時間をかけずに記述できる問題です。文章の構成を意識しながら、過去5年間分の長野県の過去問演習を繰り返し行うことや、時間を決めてすばやく問題を解く練習をすることで対応力を高めることができます。

【大問2】 表現

食品ロスについてのスピーチ原稿に関する5つの資料からの問題となりました。こちらは、SDGs(持続可能な開発目標)に関する問題となります。全国的にこのテーマに関する問題が増えていますが、長野県でも出題がありました。今後の入試でも扱われる可能性がありますので、知らないという生徒さんは、あらかじめどのようなものなのか関心を持って調べておきましょう。さらに、最終問題では、食品ロスの多さを伝えるために与えられた2つの資料の数値を引用して60字以上で実際に話すように書く問題が出題されました。資料から必要な数字を的確に抜き出し、伝えたい内容をまとめる力が試されています。こちらは例年にない新傾向の問題といえます。様々な国語の問題に日頃から取り組んでおくことが大切です。

【大問3】 漢字

誤って使われている漢字を探し、同じ読みの漢字で正す問題です。出題の仕方は例年と変わりました。漢字の意味や言葉の意味にも着目し、同音異字、同訓異字について普段から力を入れて学習しておきましょう。

【大問4】 古典

徒然草と孔子家語という2つの本文からの出題となりました。例年通り、現代仮名遣いが出題されています。さらに、表現技法を答える問題や漢文に返り点をつける問題が出題されました。基本的な古典の文法や知識はしっかりと復習しておきましょう。随筆ということで読みづらさを感じた受験生も多かったかもしれませんが、慎重に問題文を読み、理解することで高得点が見込めます。

【大問5】 小説文

夢半ばで敗れたことを気に病む主人公が、ある出来事から前向きになっていくという物語でした。心情が表れている情景描写を書く問題や、最後の一文から分かる主人公の気持ちを50字以上で記述させる問題が出題されました。今年は、注目すべき表現と心情が2つ問題で示されており、それらをふまえて記述内容をまとめる問題となりました。毎年、物語文の最後の記述は出題の仕方が変わっています。過去の入試も必ず一度は解き、様々なタイプの記述問題にチャレンジしておきましょう。

数学

出題形式と配点
大問 出題内容 基本【配点】 記述・作図【配点】 応用【配点】 合計【配点】
基本計算・図形(求角・長さ) 10問 【30点】 2問 【6点】 0問 【0点】 12問 【36点】
資料の活用、空間図形、方程式 0問 【0点】 2問 【6点】 5問 【13点】 7問 【19点】
一次関数・二次関数 3問 【8点】 3問 【9点】 2問 【6点】 8問 【23点】
平面図形 3問 【6点】 1問 【4点】 4問 【12点】 8問 【22点】
合計   16問 【44点】 8問 【25点】 11問 【31点】 35問 【100点】
問題の傾向と内容

昨年度(令和2年度)と比較して、問題数の増減はありませんでした。また、大問ごとの出題傾向や配点についても大きく変わりはなく、例年と変わらない傾向にありました。
基本的な知識を持って解ける問題については【基本問題】とし、今回は44点分の出題となりました。問1の基本計算や大問毎の確実に正解できる問題を見極めていければ、50点近く得点が取れる問題構成となっています。
記述・作図問題については、大問ごとに最低1題ずつ出題されており、あらためて思考力・表現力を試されている入試であることが言えます。
本年で特筆すべき点は、三平方の定理以降の範囲が出題されなかったことにあります。そのせいもあってか、問4の平面図形の難易度はかなり下がったように感じた生徒さんも多かったのではないでしょうか。
今回の出題された問題では、長野県の入試に似ている問題が出題されております。あらためて、過去問を事前にやりこんでおくことの重要さが際立った入試でありました。

【大問1】基本計算、図形

計算問題中心に出題されてきた問1ですが、本年は、思考力を問う問題が見られました。式の性質について問うものや式がどのような数量を表すか読み取り、記述で解かせる問題がありました。難易度は例年に比べて変わらない傾向にあります。長野県の入試の大問1に難易度・配点の変化がないため、まずはこの問1を攻略することが得点を稼ぐチャンスであると言えます。

【大問2】資料の活用、空間図形、方程式

昨年同様、3問テーマごとに出題されました。1問は資料の整理(昨年同様)1問は空間図形(昨年同様)。
そして最後に図形と方程式を組み合わせた問題(昨年度は規則性)が出題。いずれも文章や図から読み取る力が必要となりました。資料の整理は長野県では頻出となっています。ここで記述問題が必ず1問出題される傾向にありますので、記述で正答に導くための書き方を身に着ける必要があります。また、最後の図形と方程式を組み合わせた問題は入試過去問でも見られた問題で、似たような問題を解いたことがある生徒さんは初見感がなかったのでないでしょうか。

【大問3】一次関数、二次関数

例年通り、関数からの出題となりました。Ⅰでは一次関数が、Ⅱでは昨年扱わなかった二次関数からの出題となりました。
関数の問題は近年の出題傾向である「日常生活から数学を考える」というテーマが色濃く反映されていました。
Ⅰでは桜さんと守さん、Ⅱでは電車と車が移動するときの時間と距離を考える、という問題設定でした。
抽象的な問題設定(例:グラフで囲まれた三角形の面積をもとめる)が見られた過去もありましたが、ストーリー性のある問題が長野県の出題傾向にあるようです。
全国的な傾向よりかは難易度が高くないため、問題文や条件がしっかり読み取れていれば、そこまで計算量が多くない問題設定でした。今後も問題文や条件がしっかり読まされる傾向は続いていくものと思われます。

【大問4】平面図形

例年通り、平面図形に関する出題となりました。
Ⅰでは合同の証明、Ⅱでは相似の証明と相似を利用した長さ・面積を求める問題。
Ⅲでは図形に関する複合的な知識で問題を解く、いわゆる難問にあたります。長野県では図形の最終問題は正答率の低い問題を出題する傾向にあります。今年度については、それ以外の問題は三平方の定理を使わないため比較的解きやすい問題が出題されていました。特にⅠでは確実に正解できる問題が出題されていましたので、これから受験を迎えるみなさんは必ず解けるようにしておきましょう。

英語

出題形式と配点
大問 出題内容 記号【配点】 記述【配点】 合計【配点】
リスニング 8問 【20点】 0問 【0点】 8問 【20点】
小問・英作文 5問 【15点】 5問 【15点】 10問 【30点】
長文読解(記事・対話文・原稿) 6問 【18点】 1問 【8点】 7問 【26点】
長文読解 7問 【21点】 1問 【3点】 8問 【24点】
合計   26問 【74点】 7問 【26点】 33問 【100点】
問題の傾向と内容

昨年と同様4つの大問で構成されていました。各大問別にみると、【問1】リスニング、【問2】小問・英作文、【問3】【問4】長文読解という形式で、リスニングを含め記号で答える問題が74点分、記述が26点分でした。問題数は減り、記述問題も少ないですが、記号問題の配点がほぼ3点になっており、昨年同様内容理解を求めるものが多く出題されています。近年、全国の入試問題で「SDGs」に関連する問題が増加していますが、今年は長野県でも【問4】で出題されました。英語だけでなく、他の教科でも「SDGs」関連の問題が増えると予想されるので、内容を把握しておくことをお勧めします。新しい形式の問題もあり、記号問題では「正しいものをすべて選ぶ」という問題も増えていますが、難易度はやや下がったと考えられます。それでも英語は最後の教科です。単語・文法知識は教科書レベルの内容が身についていれば十分なので、様々なテキストタイプの長文を多く読み、長文を読む集中力と体力をつけていきましょう。

【大問1】リスニング

(1)絵や図表を見て答える問題(2)対話を聞いて質問に答える問題(3)まとまった英文を聞いてから質問に答える問題で構成されており、例年通りの出題形式です。しかし今年は(4)電話での会話を聞いて答える問題が追加されています。正しい電話メモを選択する問題で、情報の取捨選択が必要になります。また(2)では「男性と女性との対話」という指定しかありませんが、(4)では「太郎が友人の有紀の誕生日パーティについて、テリーに電話をしたが、テリーは留守だったので、妹のルーシーと話をする」とより細かい場面指定がされています。問題の説明部分も聞き漏らしがないように気を付けましょう。普段から様々なタイプの英文を聞き、英文に慣れることが必須です。

【大問2】小問・英作文

例年通り、空欄補充、内容一致問題、条件英作文が出題されました。Ⅰは基本的な文法問題で、過去進行形、現在完了形、疑問詞、時制から出題されています。条件英作文は、日本語と英語のメモがあるため、より解答しやすい問題になりました。Ⅱは、まとまった英文を読んで正しい絵を答える問題、レシートを見て正しい選択肢を答える問題でした。内容を正確に読み取る必要がありますが、「正しいものをすべて選ぶ」という指示があることに注意しましょう。基本的な文法、そしてまとまった英文を読む練習を繰り返す必要があります。

【大問3】Eメール(記事)

今年は記事・対話文・原稿という3つのテキストタイプを用いたツバメに関する問題が出題されました。記事と対話文に関する問題は1問ずつ、原稿に関する問題は5問出題されました。空欄補充、内容一致、段落挿入、英作問題が出ています。本文の内容は近年数が減少しているツバメに関するもので、ツバメが減少している理由、そして問題提起がされています。文章を段落ごとに読み、内容を正確に把握することで正答に導けます。一つのテキストは決して長くないため、焦らずに読みましょう。また例年通り10語以上の英作文を求められました。難しく考えずに簡単な英文を接続詞でつなげるようにしましょう。

【大問4】長文読解

オーストラリアでの体験をきっかけに、「水」の問題に注目をするようになった美穂のスピーチ原稿に関する問題が出題されました。昨年と同様に本文の内容に関する問題、段落ごとの見出しをつける問題、原稿のタイトルを選択する問題が出題されています。日本人の水に対する考え方、安全な水を供給するために活動した日本人の中村哲氏のことを挙げながら、自分たちに一体何ができるのかと美穂は投げかけています。記述は抜き出し問題のみで、残りはすべて選択問題ですが、注釈内容も本文の量も多いため、時間配分に気を付けましょう。(1)が文法問題ですが、本文の流れを理解しないと解けない内容になっています。文章全体で理解しようとせず、段落ごとにどのような内容か把握しながら読み進めるのが効率的です。

理科

出題形式と配点
大問 出題内容 記号選択【配点】 語句・記述【配点】 数字・計算【配点】 作図【配点】 合計【配点】
生物 3問 【7点】 6問 【15点】 1問 【3点】 0問 【0点】 10問 【25点】
化学 4問 【10点】 3問 【6点】 2問 【6点】 1問 【3点】 10問 【25点】
地学 6問 【14点】 3問 【9点】 1問 【2点】 0問 【0点】 10問 【25点】
物理 5問 【12点】 1問 【3点】 3問 【10点】 0問 【0点】 9問 【25点】
合計   18問 【43点】 13問 【33点】 7問 【21点】 1問 【3点】 39問 【100点】
問題の傾向と内容

例年とおなじく、生物・化学・地学・物理の各分野から均等に出題されました。 地学・物理に計算問題が偏って出題された昨年と比較すると、計算問題の出題は各分野まんべんなくありました。
問題の難易度は昨年度と同程度かやや易しめですが、昨年に引き続き、身近な現象を題材に「なぜその現象が起きたのか」を考えさせ答えに導く問題が出題されています。一昨年まで見られた、長い文章を読んで考える問題ではなく、実験や、実験結果を分析させる問いが多い傾向にあります。今後は基本的な現象や実験操作だけではなく「どんな実験を行う必要があるか」、「実験で何がわかるのか」など含め、思考する練習をしておく必要がありそうです。また、化学分野「身の回りの物質」では、他の教科でも見られたSDGsに関連する内容が出題されています。SDGsに関連する出題は全国でも増えています。長野県の入試においても、日頃から新聞、ニュース等で関連する情報を見聞きしておく必要があるでしょう。

【大問1】生物分野

Ⅰでは酵素のはたらき(2年範囲)Ⅱでは花の遺伝(3年範囲)が出題されました。難問もありましたが、語句、選択肢の問題はさほど難しくはなく、基本的な内容が押さえられているかが重要です。
Ⅰはパイナップルの果汁に含まれるタンパク質分解酵素の働きに関する実験を読み、考える問題でした。パイナップルに含まれる酵素、という、なじみのないキーワードで躓いてしまった人もいたのではないでしょうか。実験に関する文章自体は長いものではありませんが、問題を解くためには実験内容への理解が必要となります。Ⅱはマツバボタンの遺伝が出題されています。実験説明は長いものではありませんが、実験が自家受粉ではなかったり、子世代では検定交雑を行うなど、あまり解き慣れない形式だったと思われます。また遺伝子が受け継がれる割合など、難易度の高い問題も出題されました。

【大問2】化学分野

Ⅰは酸化銅の実験(中2、中3範囲)、Ⅱは身の回りの素材の性質(中1範囲)についての出題でした。Ⅰ,Ⅱともにあまり見かけない問題ではあったものの、難易度は高くありませんでした。
Ⅰは酸化銅の溶解実験を行い、結果についてさらに分析を行う問題でした。実験1で化学変化を扱い、実験2でイオンを扱う、学年を横断する問題ではあるものの1問1問の内容はきちんと読めば解くことができます。Ⅱは身の回りの素材の性質について、表を読み取り答える問題でした。情報量は多いものの、「身の回りの物質」の単元への基本的な理解があれば解ける問題で、計算問題も含め、それほど難しくはありませんでした。物質の性質についての問題は数年おきに出題されているので、慌てずに解くためにはきちんと復習しておく必要がありました。

【大問3】地学分野

Ⅰは堆積に関する問題(中1範囲)、Ⅱは気象データの読み取り(中2範囲)が出題されました。
Ⅰは地層の観察と、れき、砂、泥の堆積に関する実験問題でしたが、用語、選択肢ともに基本を押さえられていれば答えられる内容でした。隆起・沈降に関する選択肢では悩んだ人もいたかもしれません。土粒子の大きさ順と堆積する際の深さを関連付けて覚えておく必要がありました。Ⅱは3日間の気温、湿度、風向、天気の変化に関するデータを読み取って答える問題でした。温度計の使い方など含め、基礎が押さえられていれば解くことができたでしょう。最後に選択肢について、正解だと判断した理由を問う問題が出題されています。普段から、「なぜその選択肢が正しいのか」というところまで考え、言葉で説明する習慣をつけておく必要がありました。地学範囲は過去問で見かけるような定番の出題が多く、難易度は高くありませんでした。

【大問4】物理分野

Ⅰは電球に関する実験問題(中2範囲)、Ⅱは音による地形調査の問題(中1範囲)が出題されました。
Ⅰについては豆電球とLEDの比較実験に関して問われました。選択肢で答えを選ぶ問題が多く、内容もオームの法則、電力の求め方、直列回路・並列回路の特徴がきちんと覚えられていれば解答することができました。Ⅱは音による海底地形調査について問われた内容でした。音の受信までに要した時間と、地形の模式図を照らし合わせることができたかがポイントです。物理分野の問題は、計算もありましたが基本的な内容が多く、難しい問題は出題されなかったため、教科書内容をきちんと押さえておければ得点できたと思われます。

社会

出題形式と配点
大問 出題内容 語句記述【配点】 選択・数字【配点】 記述論述【配点】 合計【配点】
地理分野 5問 【10点】 3問 【9点】 6問 【17点】 14問 【36点】
歴史分野 1問 【3点】 12問 【31点】 1問 【3点】 14問 【37点】
公民分野 2問 【6点】 3問 【9点】 3問 【12点】 8問 【27点】
合計   8問 【19点】 18問 【49点】 10問 【32点】 36問 【100点】
問題の傾向と内容

今年は新型コロナウィルス感染症の拡大による影響が、公民分野に大きく反映される結果となりました。また、歴史分野での選択問題の増加もあり、昨年に比べ解答欄を埋めやすく、その点、解きやすかったと感じる生徒さんも多いかもしれません。
それぞれの分野を飛び越えて問題が出題される傾向は一旦落ち着いたように思われます。ただ、どの分野においても『資料を活用し考察する』力を問う問題が必ず出題されています。こういった問題は記述問題として出されやすく、実際、記述問題は昨年より2題多く出題されています。この傾向は今後も続いていくと思われます。
社会全体の勉強法として、①まず地理、歴史、公民ともに単元ごとに知識の再確認をし、演習で出す訓練をすること②問題文で使われている表現を把握し、資料の内容を短く言い表す訓練をすること―の2つが主軸になると思います。また、皆さんの身の周りの問題をどのように解決すればよいのか?という、社会全体に目を向けさせる傾向は変わることはないと思われます。身の回りのニュースや出来事に関心を持ち、お友達や周りの大人と話をしてみることも大事な対策になると思います。

【大問1】地理分野

〇テーマ 日本の食糧事情(米、小麦の生産)とキャッサバ(環境問題)を題材にした地理的事象
〇出題構成
今年は地理分野が問1に戻ってきました。語句記述問題の数は2問増え、配点も6点増加。選択・記述問題は数、配点ともに昨年に比べ半減となりました(地理の選択問題が半減した分、歴史分野の選択問題が増加)。複数選択問題は1問出題されています。記述問題の数・配点は昨年と比べ大きな変化はありません。昨年に引き続き、歴史分野に比べ、地理分野は記述問題が多く出題される傾向が続いています。
〇問題構成
今年度の地理では昨年よりさらに、『資料を活用し考察する』力を評価する問題構成となっています。ポイントを2つに絞って取り上げます。1つ目は、表の数字をただ読み取るだけでなく、簡単な計算をさせて1ha辺りの収穫量や一人あたりの穀物収穫量を比べさせる問題が出題されていることです。【問1-I-(1)-③ ならびに 問1-I-(2)-②】。2つ目は、単一の資料だけでなく、複数の資料内容を関連付けて答えさせる問題が複数、出題されていることです。【問1-I-(4)-② , 問1-Ⅱ-(2)-② ならびに 問1-Ⅱ-(3)】。1つ目については、資料の数値を計算して比べる、という作業が必要になります。2つ目については、資料を関連付けて一つの文章にする、という作業が必要になります。どちらも、ただ情報を認識するだけでは答えに結びつかず、拾い上げた情報を活用する力が試されている、と言えます。

【大問2】歴史分野

〇テーマ 茶の広がりを題材にした歴史の流れと歴史的事象
〇出題構成
昨年に比べ、構成にかなり大胆な変化が生じています。語句記述問題の数はついに1問だけとなり、その分、選択・記述問題は12問で31点分と、昨年に比べ配点がほぼ倍増。複数選択問題は3問出題されています。記述問題の数・配点は昨年と比べ大きな変化はありません。昨年に引き続き、地理分野に比べ、記述問題は少ない傾向が続いています。
〇問題構成
単語知識を問う問題がほぼなくなり、正しい情報を選択させる問題がほとんどとなっています。選択問題が増加したことにより、複数選択問題の比率も徐々にですが、高まってきています。その中でも特筆すべき点が2つあります。
1つ目は、茶が民衆に浸透した背景を複数資料を用いて、どのように社会が変化していったかの問題が出題されていること【問2-(3)-②】。2つ目は、開国に伴う貿易品目の変化を複数資料を用いて、どのように変わったかを答えさせる問題が出題されていること【問2-(5)-②】です。
1つ目、2つ目ともに地理同様、資料を読み解きながら解答させる問題となっており、ここでも『資料を活用し考察する』力が身についているかどうかを評価したい、というねらいが見て取れます。また、昨年に比べ経済に関する問題が出されている点も、注意が必要です。

【大問3】公民分野

〇テーマ 成年年齢および選挙権年齢引き下げにかかわる諸事象
〇出題構成
昨年に比べ、公民分野の点数が少なくなっています。特に、語句記述問題、選択問題ともに数、配点が減少しています。これは、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う臨時休校措置の影響が考慮された結果、公民分野の知識問題が一部除かれた結果であると考えられます。複数選択問題は1題、出題されています。
〇問題構成
昨年同様、問3に公民分野と論述問題が組み合わされて出題されました。ただ、出題構成でも記したように、公民の知識を問う問題はかなり少なくなっています。論述問題については昨年に比べると簡素化され、資料をもとに期待できる点、心配される点のみを記述する形になりました。

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