その生徒は小4からいずみ塾に通ってくれていました。私が受け持ったのは彼女が中3になってから。授業前には早めに来て自習をし、授業も集中して受けてくれており、勉強熱心な印象でした。一方で地域のバドミントンクラブに所属していて、平日はクラブ後も自主練に励むほど熱中していました。
そんな彼女には「夏の大会を全力で頑張って、その後は受験勉強に専念しよう!」と声がけしていました。ところが最後の県大会目前という6月に足をケガしてしまったのです。「バドミントンを続けられなくなるかもしれない」という医師の忠告があったのですが、無理してクラブ活動を続け、ですが思った成果を出せず引退に。その後、気持ちが不安定なまま2学期を迎えます。
模試は点数が取れているものの、学校の総合テストの成績が安定せず2学期は終了。私たちは最後まで努力すれば必ず報われると励ましつつも、志望する高校へ入学できるかといった不安な気持ちをよく吐露していました。そこで「自信が持てない」という理由から受ける予定ではなかった前期試験の受験を勧めることにしたのです。
たまに後ろ向きな発言が出ることもありますが、物事にひたむきに打ち込める性格やこれまでの頑張りをアピールできれば、前期も十分合格できると判断したためです。過去データから合格の基準とされる内申点には少し足りないが、可能性がないわけではないという微妙なラインでしたが、彼女も前期を受験をすることを決断しました。
本番3週間前から、面接練習も複数回にわたって実施。想定問答を準備できていたこともあり、初回から本人が心配するほどの内容ではありませんでした。そこから指摘されたことに悩んだり落ち込んだりしつつ回を重ねてブラッシュアップ。その間、私と講師と保護者の方の間で情報を共有することで、適切な関わりが維持できるよう努めました。
そして迎えた合格発表日。いつも通りの表情で教室に来た彼女は「合格しました」。周りに後期入試を控えた同級生がいることに配慮したのでしょう、控えめですがハッキリと伝えてくれたのです。この時ばかりは私も少し涙ぐんでしまいました。
合格が決まってからは、以前にような後ろ向きな発言は減ったように感じましたし、前を向いて高校の予習に取りかかりました。最後の模試と総合テストで成績が上がり、これも自信につながったようです。
進学した4月以降も苦手な数学を克服したいという目標を自分で掲げ、通い続けてくれることを宣言してくれました。私と講師の先生たち、そしてご家庭や中学の先生など、多くの大人が関わり合ってサポートできてよかったです。実際のところは、どれほど彼女の支えになれたかは分かりませんが、一人ひとりの個性に寄り添った関わりを通して、教室全体でこれからも生徒たちの夢の実現に向けたサポートができればと思っています。
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