小学6年生になる直前の1月に入塾してきた女子生徒がいます。きっかけは学校の先生との面談で「内申点が高いし、諏訪清陵中の受験を検討してみては」と提案されたからとのこと。ご家庭に受験情報があまりなかったため、お母様が「まずは試してみよう」と入塾してくださいました。
彼女はおとなしく控えめな性格でしたが、宿題や課題に真面目に取り組み、丁寧に仕上げてくる努力家。ただ、最初の三者面談で「家で私に質問するんですが、よくわからないので塾で聞くように言ってるんですけど、なかなか聞けないみたいで」というお母様のお話があり、そこで私は理科・社会の宿題を毎週出して直接チェックするようにしました。声かけとともに趣味だという読書の話も交え、やり取りの回数を増やしていきました。
次第に自分から話しかけてくれるようになり、質問の回数も増え、成績も伸びてきました。夏休みには過去問をたくさん解き、次の模試で1つ判定を上げましたが、目標をもう1つ上にしていたため悔しい結果に。その後の授業ではよくなった点をしっかり褒め、解き方や時間配分のアドバイスなどをし、さらに後の模試に挑みましたが、判定がなかなか安定しませんでした。
そして迎えた本番。「ここまで努力をしてきたのだから、絶対に当日は過去最高点で合格できる」と精一杯送り出しましたが、結果は不合格でした。そこで今後について後日、三者面談を設定したところ、その日になんと繰り上げ合格の知らせが届いたのです!そして得点開示により、内申点の良さが要因だったことがわかりました。塾としては合否の境目の点数を取れるまでに実力を上げられたことが素直にうれしかったです。
努力することの尊さ、そして子どもは関わり方次第で大きく変われることを、私自身が教えられたと強く感じています。