中学受験を目指していた男子生徒です。まじめで、関心事には集中して取り組めるのですが、よくマイナス思考になってしまう一面も持っていました。力はあっても本番になると不安が先に立ち、実力が発揮できず結果がついてきません。そこで私はその生徒には、プラスに作用する言葉がけを特に心がけていました。
受験前日の最後の授業では、毎年一人ひとりに心境を聞いたり、エールを送ったりする時間を作っています。その生徒と話すと、やはりいつも以上に不安を感じており、「緊張して失敗しないか不安」といいます。なので私は「緊張は努力して頑張ってきたことが多いほど起こるもの。緊張してるってことは、君がここまで頑張ってきた証拠だよ。だから、緊張はそのまま“自信”だと思って頑張って」と声をかけて送り出しました。
後日お母さまから聞いたことですが、受験前のこの日、塾に行く前からすでに緊張と不安がいっぱいの様子で、声をかけても反応が薄かったとのこと。しかし、塾から戻ると一目でわかるほどガラッと雰囲気が変わっていて、とても明るくなった表情で帰ってきたそうです。事情を聞けば、「先生から声をかけてもらったから」―。
そして無事に中学受験に合格。また新たな目標に向かって、“前向き”に歩み出しています。
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