その年の受験生は、みんなで志望校合格に向けて頑張っていこうという仲間意識が特に強い生徒たちでした。受験前には、フリースペースで一緒に勉強し、お互いにアドバイスしあう様子も見受けられました。
その中の1人は、中学受験の経験者です。小5で準備を始めた時は、受験の問題に全く歯が立たないところからのスタートでした。毎日のように自習に来て受験勉強に取り組み、特に苦手な記述の問題は何度も一緒に添削を行いました。
常に前向きに勉強に取り組めたわけではなく、厳しいことを言った時もありますが、徐々に力を付けながら、受験当日まで懸命に学習に取り組みました。しかし、結果は不合格。すると彼は「悔しい気持ちはあるけれど、がんばり切ったから高校受験でリベンジをする」と。
それから3年。もちろん中学校の内容でも苦手な教科はありましたが、それらを克服するために毎週自習に来ることを欠かさず、コツコツと学習に取り組み、この春、見事志望校合格をつかみとったのです。
彼にとって中学受験の思い出は、良いものとはいえません。ですが、その経験を糧に、3年間努力を怠ることなく学習に取り組んだ姿勢は素晴らしいものでした。
「あの時があったから、今の自分があると思う」―。彼が言ってくれたこの一言には、言葉にしきれないたくさんの思いが込められていると思います。
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