夏休み前に転塾してきたK君は、毎年何人かいる開校日に毎日自習スペースを利用する生徒の1人。ただご家庭のご期待・ご要望の熱心さに比べると、とてもマイペースな生徒という印象です。
そこから半年間、たくさんの面談を重ね、毎日のようにお母様からLINEやお電話で連絡がありました。ご家庭でも塾でも声をかけ続け、なんとか夏休み明けのテストで目標にしていた最低ラインの点数まで上げることができました。
それでも志望校への目標点にはまだ届かず、そこからも毎日努力を続けます。しかし、山梨県の入試前の大事な「教達検」というテストでは、1回目・2回目とも大幅に点数を落としてしまったのです。ご家庭では、塾を辞めさせるとお父様が激怒されていました。
その後の保護者様との面談で、入塾後にできるようになっていることを細かくお話しし、塾での成長を伝えました。本人との面談でも成長した部分に加え、課題点も細かくお伝えし、ゲームやテレビを最低限の時間に制限することを約束。ただたしかに何より私が、塾で誰より勉強しても点数が下がってしまうのでは、ご家庭でのご不安・お怒りはごもっともだと痛感しました。
私自身、時に何と声をかけるのがベストなのかわからなくなる時期もありましたが、何度も面談し、寄り添い、声掛けをしていくことで冬休み明けのテストでは、再度目標点まで取り戻すことができました。
とりわけ感じたのは彼の人間的成長です。あとで聞いたことですが、点数が落ちてしまい塾を辞めさせるという話が出た際、朝起きて真っ先にお父様のところへ行って、自分の口で「がんばって第一志望校に行けるよう勉強するから塾を続けさせてほしい」と頭を下げていたそうです。
厳格なお父様で今まで自分の口で何かを強く懇願したことがなかったので、お母様は驚きとともに感激もされたそうです。またそれまでは、お母様が仕事から帰宅して夕ご飯を作るまで何もせず待っていたのですが、今では自分で簡単なお弁当を用意し、できるだけ早く塾に向かうようにしているというのです。
この教室に来て、K君は人間的に少しでも成長できたと信じていますし、それは今後の人生においても大きな一歩だと感じています。生徒の成長、学力向上はもちろんですが、あわせて自分自身も一日一歩前進できるよう、努力を続けたいと思います。
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