その中1生は授業中にうろうろするし、無駄話もしょっちゅうの“元気な”生徒。ただ、目標に向かって成績を上げていこうとするなら、それなりの対応策が必要だともいえる状況でした。
そこでよくよく話をしてみると、自分でも「迷惑をかけている」という自覚はあるようだったので、授業外で意識的にコミュニケーションを取るようにしました。「最近あったこと」「好きなもの」「苦手なこと」など、彼の話をとにかくたくさん聞くようにしたのです。その代わり、授業中は真面目に頑張るようにという切り替えを持たせました。
すぐに変化が出たわけではありません。しかし中3になる頃には、見違えるほど勉強に前向きになっていました。そして時間内の授業は集中してやり切れるようにも。そして時には停滞していたテストの成績は、平均点を超えることが増えるようになりました。「俺って、やればできるでしょ?」が口癖になった頃には、入試で第一志望校に見事合格。そうして塾を巣立って大学に進学しましたが、帰省のたびに塾に顔を見せてくれるようになりました。
「俺、迷惑かけてたよね」「先生に言われたこと、今でもスッゲー覚えてる」。そんなことを言ってくれることさえあるのです。 一定期間の関わりでしたが、生徒の心に残り続けてくれていることがある―。そんなやり取りをこれからも増やしていければと、日々生徒たちと向き合っています。
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